「明日は明日の風が吹く」という言葉は、今は亡き女優の森光子さんの座右の銘だったとか。
舞台「放浪記」の二千回講演を達成した森光子さんは、その長年の功績を認められ国民栄誉賞を与えられました。
最後の最後まで舞台で、でんぐり返ししたり熱演し続けました。
けれども舞台を下りたら90近くのお婆さんで、転ばぬように手を引いてもらったり、お尻を支えてもらってフーフー肩で息をしていました。
人間の役目、自分の役割を果たす命がけの一生懸命の姿がそこにありました。
若い時に肺結核をして、それ以来片方は動いてなかったといいいます。
そのこと、一つとっても、どれほどの強い思いを持って生きて来てたかと思います。
これほど真剣に自分の役目に取り組んで、一生懸命生きている人が、
その反面で「明日は明日の風が吹く」。
つまり「なんとかなる」というものも持ち合わせている。
森光子さんが人生の道中で、神様から授かった一つの杖というか悟りだったのかもしれません。
「自分はこれをするために生まれてきた。この自分の役目を全うするぞ」という一生懸命だけでは果たせない、
その一生懸命の裏側に必ず「明日は明日の風が吹く」「なんとかなる」と。
こういう妙味といいますか、反面にそういう心構えもあって、いろんな物事を通り越すことが出来るのでしょうね。
森さん曰く、
「本当に吹くんです。もうダメかなと思うようなところまで来て、急に風向きが変わって良い役が回ってきたりしました。
風が変わって私の後押しをしてくれることが何度もありました。本当に風が吹くんです」
と。
これは、ものは思いようどころの話じゃありません。
このことをよくよく私たちは気づかねば。
「明日は明日の風が吹く」という、いい加減・無責任な言葉のようですけど、そういうモノも持って、ちゃんとバランスを取って、前へ前へと進んで生きていけると思うのです。
教祖様のご理解に
「庭の口を外へ出て見よ。空が神、下が神」
とありますが、
どうぞ皆さん外へ出てみてください、春から夏へ季節を運ぶ五月のさわやかな風が肌に触れて心地いいです。
この風は、神様が私たちを良い運命へと運んでくれる「明日の風」なのです。明日は明日の風が吹いていますよ(^_^)