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執筆者の写真いっきゅう

ゆずの大馬鹿18年

 先日ラジオのニュースを聞いて、喜びました。我がことのように嬉しくなったんです。



「桃栗3年、柿8年、ゆずの大馬鹿18年」と言われ続けた、あのゆずの辛捧がついに実を結んだようです。


 アメリカで。



 その背景には以下のような事があったようです。


 平成21年に産地の高知県で大豊作となって供給過剰となり、柚を食する文化のないアメリカに初出荷することに。



 そこからはじまって長い年月をかけて、徐々に浸透していきました。


 お寿司とかお刺身のワサビのツーンとくるのが苦手な外国人は、ワサビの代わりにゆずを使うようになっていったんだとか。


 今ではゆずアイス、ゆず風味のビール、最近では柚子胡椒も食されているんだそうです。


 ゆずはそもそも洋名があるのですが、今では「yuzu」として和名がアメリカでも通じるようにまで。



 最近になって、なんと高品質とされる高知県のゆずには、一時1個およそ13ドル。1500円ぐらいの値がついたといいます。


 高級品ですね。





「桃栗3年、柿8年、ゆずの大馬鹿18年」


という言葉について、僕はこういう風に教わっています。



 これは柚子を馬鹿にして言ってるんじゃ無い。


「柚子というモノは、ようもようも18年もかかって、この小さな実を実らすものだ」という、むしろ「辛抱がエエな。馬鹿と言われるほど辛抱している」と良い解釈で受け止める。



 つまり、私たちに


「全ての人生において、どんなものにも事をなす為には、それ相当の年月がかかるんが当たり前ですよ。


 その年月をかけて一人一人の思いが、一人一人の身の上が出来上がっていくんですよ。


 ですから、例え何年かかっても自分の身の上は、


 自分でコツコツ努力をして地道に積み上げていって仕上げなければいけませんよ」



 という、昔の人の我々に対する格言なのだ。 と。



 僕たち私たちの身の上も、それぞれの年数をもって仕上げていかねばならないと思いますが、人によって全部違います。

 例えば、「桃栗」だったら3年で実がなる。「柚子なら18年かかる」という。


 一人一人そういう風に違うんですから、比べて遅いとか早いとか、良いとか悪いとか、そういうような評価の仕方はいけません。



 ラジオでゆずのニュースを聞いて、そのことをつくづく考えました。

 「えれえもんじゃ」と我が事のように嬉しく、励まされました。



 どういう実をならそうかな。どういう実が自分に実るか、それを楽しみにして一日一日進んでいきましょう。




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