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ちょっとした親切

コレは人伝手に聴いた 私の先輩の男の先生(70代)の話です。

数十年前、ある女の人がお弁当を食べる時にお箸を持ってくるのを忘れたんだそうです。


その時、その女性の同僚だった若かりし先輩が「ワシのは他にもあるから、どうぞこのお箸を使ってください」とお箸を貸してくれました。


何気なしにその女の人が先輩の方をみてみると、先輩は2本のボールペンでお弁当を食べていたんだとか。



この話のすごく素敵なところはこの後なんです。


その女性はもうけっこうな年齢になっていますが、その事をいまでも覚えていて、その人の娘さんも何回も聴いて覚えているぐらいだとか。


何か目に見えない暖かなものが確かにそこのあるわけで。

その暖かさはお母さんから娘さんへ伝わって、その娘さんもチョットした親切を大事にしているそうです。


先輩にその事を確認したら、本人は全く覚えていなかった。忘れていました。




お道の言葉で「徳を残す」という言葉がありますが、徳とは「心の行い、身体の行い」を意味し、


「あの人は、お徳の高い方だったな」というのはつまり


「あの人は良い心の働き、良い身体の働きをされて、周りの人たちがそれを受け取って喜びの輪が広がっていたな」と


特に亡くなった人に対して使うのだと 私は習っているのですが、


このボールペンのお箸の話を聴いて、難しいことはいらない。チョットした心配りができたらそれでいいのだ。


後に残るかどうかは、人間考えでどうこう出来るものではなくて 神様がなさること。



相手が喜んでくれる、そんなちょっとした親切が出来ることって嬉しいですよね。


ちょっとしたことをしていこう。


そんな勇気を貰いました。



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