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執筆者の写真いっきゅう

審判の声

 4/3、7、10日と金光教のご本部でも、春の御大祭が仕えられました。


 今年は参った方々、ご本部の方々が大いに盛り上がっていた二つの話題が。



 一つ目は先日公開された直木賞作家 重松清 原作、主演は阿部寛 映画「とんび」のこと。


 というのも、金光教本部の門前町で去年の秋ごろに映画のロケが行われたのです。


 金光町が町おこしの一環で「是非映画の撮影に来て下さい。ココは古い町並みが残ってますから」って手を上げたのだとか。



 物語は昭和37年頃の広島のお話となりますので、アスファルトの道はワザワザ土をかぶせたり、看板を昔ながらの右から読むヤツに付け替えたり。チョットした映画村みたいですね。


 僕の知り合いも含め、地域の皆さんがエキストラで出演しました。衣装にも着替えたり。


 その中のある人が大変監督からたいへん気に入られ、いくつかのシーンに起用されました。


 監督が言うには「アナタほど昭和初期の頃の人の風貌をした人はいない」と。

 何が取り柄になるか分かりませんね。



 話題のもう一つは、高校野球の春の甲子園に金光大阪高校が出場して、三回戦まで勝ち上がったということです。


 「惜しかったなー」、「面白かったなー」とみんなが口々に言ってました。



 僕の友達は、三回戦(準々決勝)を甲子園まで見に行ったそうです。

その試合は6対1で金光大阪が負けたんですが、


 

 友達曰く


 「テレビで写ってたかどうか知らないけれど、点数差が開いた最期の方で、主審を務めている山口審判が金光大阪ベンチの方に駆け寄って、大きい声で『あきらめるなよ。逆転できるぞ。まだまだこれからや、頑張れ!』いうて励ましとったんよ。


 勝っている方のベンチには何も言わん。アマチュアの高校野球ならではのエエ姿やなあ。プロじゃあり得ん。良いもの見せてもらった」



 それから、さすがは信神友達です。続けて言いました。



「審判のかけ声を聞いて大変感動した。自分が励まされているように思った。


 あの審判の姿は、神様と一緒やわ。生きとったらイロイロあるけれど、ああいう風に神様が励ましてくれて、付いてくれてる。


『あきらめるなよ。逆転できるぞ。まだまだこれからや、頑張れ!』そういう神様の思いを働きをもらってる僕たちなんよなあ」。



 僕は、ほんとその通りだと思いました。


 世の中には、いろいろ良い悪いとか、ルールがあります。

 信心していても「神様へご無礼お粗末がある」ということも言ったりする。


 けれど、そのルールの大元にはそういう神様の親心がある。



この世の中には、神様の「子供が、氏子が可愛ゆうてならぬ」という、血の通った情(おもいやり)の世界なんです。



 僕に信心を教えて下さった先生は、繰り返し教えて下さいました。



「この天地は情(おもいやり)で成り立っているんぞ。


 あらゆる道理も、そして理性も情から生まれとるんじゃ。なんとかしてやりたい、どうでも助けてやりたい、その神様の親心の情、それが天地の本質なんじゃ。


 信神いうて、これが分からなんだら何にもならんぞ」



 皆さん、コロナで不自由な中、いろいろ辛抱している僕たちですけれど、心地よい春風にどういう神様の親心を感じますか?


 どんな声を聞きますか?



 励まされて、マスマス嬉しく元気に歩ませてもらえたらと思います。




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