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執筆者の写真いっきゅう

落ちないリンゴ

 平成三年のこと、大きな台風が青森県を襲いました。

 その凄まじい状況はテレビでも連日中継され、前代未聞の猛烈な風に打たれた建物等には甚大な被害が。


 ちょうど収穫期を間近に控えていたリンゴも、ほぼ壊滅状態となりました。

 その中でわずかでしたが、瞬間風速53.9メートルの強風に耐えたリンゴがあったとか。


 このリンゴは後日、「落ちないリンゴ」として受験生の合格祈願の縁起物として、全国数カ所の神社で売り出され、またたく間に完売。

 危機的状況にあったリンゴ農家の経営も、その売り上げのおかげで免れたのだそうです。





 このコロナも大災害です。

 いろんな行事や、暮らしの仲の大切なものが吹き飛ばされました。


 その中にいて、「収束はまだか、まだか。つまらない毎日だ。」と言って、コロナ収束を待つのではなく、

 神様が「よく辛抱しておるなあ。ご苦労さん、ご苦労さん。この辛抱は無駄にならないぞ。もうちょっとの辛抱じゃから、一緒に頑張ろうな。ワシも頑張るからな」とおっしゃって下さるお心を感じながら、日々の営みを進めていく私たちでありたいと思います。


 「落ちないリンゴ」どころじゃありません、折れないココロ。

 そういう私どもの姿がどれほど周りの人を励まし、助けることになるか分かりません。


 今こそ見せましょう、信心するものの本物の辛抱の姿を。

 もらいに行きましょう、辛抱の実りを。


 その姿は見る者に、清々しさと勇気を与えると私は信じます。


 まだまだ油断は出来ません。

 ゴールが見えたぐらいの時が、ヤレヤレと気持ちが緩むものです。油断が生まれるものです。


 感染予防を大切に。

 気温も冷え込んできました。心も身体も温かくして、元気に冬の季節へと向かっていきましょうね。





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